また、生理痛や生理不順が不妊の原因と関係していることや、他の疾患が原因で生理痛や生理不順が起こっていることもあるため、注意が必要となります。
・生理痛
月経時には、骨盤内に著しい充血が起こるため、多かれ少なかれ様々な症状がみられます。また、痛みなど症状の激しい状態を月経困難症といい、仕事や学業など日常生活に影響を及ぼすほど辛いものです。
さらには、10~20歳代ではほとんど症状がなく、30歳を超えて徐々に生理痛がひどくなってきた場合などでは、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因となっているケースもあります。
【月経困難症の代表的な症状】 下腹痛、腰痛、下腹部膨満感をはじめ、頭痛、顔面熱感、発汗、動悸、イライラ、嘔吐、食欲不振、乳房痛などがみられます。 |
これらの症状も、職場や学校の男性には理解されにくいことや、セクハラの対象ともなることがあるため、精神的ストレスが重なり悪循環に陥ることもあります。
・生理不順
生理不順は、思春期や更年期における卵巣の未熟や衰退、ホルモンバランスの低下が原因となって起こることが多いと考えられています。
さらには、出血量や出血日数が多い場合などでは、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症などの様々な病気が原因となっているケースもあります。
◎頻発月経…月経周期が24日以内に短縮する状態 ◎稀発月経…月経周期が39日以上に延長する状態 ◎過短月経…出血が2日以内で止まる状態 ◎過長月経…出血日数が8日以上続く状態 ◎過少月経…月経血量が異常に少ない状態 ◎過多月経…月経血量が異常に多い状態 |
また、これまであった月経が3ヶ月以上停止した状態を「続発性無月経」といい、生活環境の変化や激しいスポーツ、急激な体重減少など身体的・精神的ストレスが影響して起こることが多く、稀発月経と交互して起こることがあります。